写真右:パーソルテンプスタッフ株式会社 研究開発事業本部 研究開発特派事業部 R&D人事企画室 油井 賢也様
写真左:アンドア株式会社 代表取締役 堀井 悠
油井様:パーソルテンプスタッフ株式会社の研究開発事業本部 研究開発特派事業部 R&D人事企画室で人材開発を担当しています。
私自身は元々生物の研究をしており、研究職に就きたいと思い、入社いたしました。
その中で、研究職という仕事には、研究の中心メンバーの右腕になるようなポジションもあるのだと感じ、そのポジションの中で、自分が能動的に動くためには、どうしたらいいのかを考えていくことに楽しさを覚えていきました。
一方で、一緒に働く仲間を見ると、あまり元気がないように感じ、問題意識を持ちました。
そこから、この仕事の楽しさをどう伝えていくのかという社内的な視点を持つようになりました。
やがて、自分は人と向き合う仕事がやりたいと思い、人材開発のポジションに手を挙げて、今に至ります。
堀井講師:講師・ファシリテーターから営業・報告も含めて一貫してやらせていただいております。
私は特定のプロフェッショナリズムを持っている方で、コミュニケーション能力を高めたいという方々の能力開発を多く支援してきました。
私自身、モチベーションの作り方、モチベーションの言語化について、実体験を通じてとても悩んできました。
リーダーシップで大切なことは、他者に厳しいことを言って他者の行動を変えるのではなく、自分に矢印を向けて自分の行動を変えることです。
また、受講される方が自身の仕事の意味や面白みを感じ、影響の輪を広げていくことに焦点を当てて、研修を提供させていただいています。
油井様:当社の人材育成に必要な要件として、リーダーシップがありました。私がやってきた専門職の立場というのは、就業先の立場ではコアメンバーではありませんが、当事者として常駐先企業の研究開発を支える立場です。
その中で、「どうやって当事者意識を持てばいいのか」という観点は、非常に重要なことで、私は働きながら自分なりの解を出すことができました。
しかし、悩んでいる方はたくさんいることから、「こういう捉え方をしたら、自分らしく働くことができるかも」という視座を得ることができる研修が必要だと感じていました。
そこがセルフリーダーシップ研修を考えるときの判断軸でした。
専門職の立場として当事者意識をどう育てるのかということが、重要なポイントとして浮かび上がったのです。私が現場にいた時にも、私も第三者としてお客様との距離感に悩みながら工夫をしている時期がありました。
最初は、仕事を丁寧にしっかりとやりながら、信頼を獲得していくのはもちろんのことですが、それだけではいけないとも感じるようになりました。
その中で、コロナ禍を契機にフリーアドレスを導入された企業様で、私から提案して座席がわかるようにマグネットを用意し、日毎に変わる座席表を提案して採択されたことが、小さな成功体験となり、もっと自分の立場でもやれることがあると感じるようになりました。
そこから、本業務の仕事でも、自分から提案してお客様を巻き込みながら研究を進めていくことができ、就業先の一員として活動することができるようになりました。
そういった経験もあり、周囲を引っ張るリーダーシップだけではなく、当事者意識を持ってフォロワーシップを発揮できるセルフリーダーシップが必要だと考えるに至りました。
セルフリーダーシップ研修 コンセプトとアジェンダ(アンドア株式会社作成)
堀井講師:油井様が工夫されたように、一般的にチームの中で自分の立ち位置が「わからない」という声は多く聞きます。「私は何者なのか」がわからないと、どのように成果に貢献したら良いのか迷うものです。
一方で、その解は誰かが教えてくれるものではありません。「わからないからできない・やらない」ではなく、「わからない中でも動くことによって見つけることができる」ということを感じていただきたいです。
受講生の方とディスカッションをしていても、「定義や正解がわかるから動ける」のではなく、「動きながら面白いものが見つかるのだ」という言葉に触れ、挑戦することの重要性を確信することが多いです。
そのためにも、仕事において「何のために」という内発的モチベーションを考えていただくことが必要だと感じています。
油井様:「何のために」というのは、私も挑戦して動きながら見えてきたものでした。アウトソーサーではありながら、「顧客の課題解決のために自分の仕事がある」という構造がわかると、「なぜ自分の仕事があるのか」がわかるようになっていきました。
それが可視化された形でアンドアの研修テキストや堀井講師の話があるので、受講生にも「モチベーションの考え方や捉え方」が伝わっていると思います。
油井様:モチベーションについて、自分ごととして考えていただいている方が非常に多いです。研修を受けるまでは、モチベーションのコントロールは自分でできるものではないと捉えている人が多数います。
しかし、受講していただくことで「モチベーションを自分でコントロールできるのだ」ということに気づく人が多いです。
堀井講師:多くの会社で、「真面目でいい人ではあるが、仕事の中で面白みが感じられない。」「人付き合いで疲れてしまう」という悩みをいただきます。そういう方々の特徴は、自分の心情に気づくことができていないことにあります。
例えば、「自分が疲れてしまっている」「あの言葉は嫌いなのだな」ということを言語化できずに、モヤモヤだけを漠然と抱えている状況です。
実際に御社で研修を実施している中で、受講生の方々が「コントロールできるものって意外とあるよね」ということに気づいたときに、「肩の荷が降りた」という表情をされており、そういった反応をいただけるのが嬉しく感じます。
油井様:受講生の方の反応を見ていると、「変えられないと自分が思っていたもの」や「これはこういうものでしょ」という固定概念に対して、変えられるものを発見できていると感じます。
研修終了後に、受講生から「自分の身近にいる他者に対してコミュニケーションの取り方を学びたい」という声も挙がりました。
視座が広がったことで、他者とのコミュニケーションは自分次第で変えられることに気づく方が多くいます。
人の力を借りたり、働きかけたりすることで、自分が抱える問題を解決できると感じていただけているのだと思います。
研修終わりには、自分の中で活路を見出して、「自分が習慣化したいことを徹底的にやっていきます」という声や、「就業先のコミュニケーションで、フィードバックを活用していきます」「社内の会議の中で生かしていきます」という声をいただくことが増えました。
堀井講師:私はリーダーシップ開発を行う中で、ある時期から、「上司や会社に評価されるためにリーダーシップがあるのか?」ということが、疑問として大きくなりました。
研修のイントロダクションでも、「時代の変化とリーダーシップの前提の変化」をお伝えしていますが、リーダーシップは渋々やる・いつかやらなきゃいけないものではなく、リーダーシップという財産を持っていると、自分らしさと相手のらしさを生かすことができ、貢献意欲が湧きます。
それが、リーダーシップの基本であり、働きがいを生み出します。
堀井講師:私が一番大事だと感じているのは、現在社内で実施されているものを、よりよく活用することです。
今お取り組みの仕組みに、この研修での学びや、受講生がやりたいといったことをどう繋げて応援できるかが大事だと思っています。
新しい制度などを導入するのは簡単ですが、それよりも今運用しているものを改善して納得感を得ることが一番大事になります。
マネジャーの方と受講者の方が対話を通して、目標のコミットや、振り返って変わったね、楽しくなったねという言葉を紡ぎ出せるかが重要になると考えています。
油井様:研修を受講したことで、自分の中で目標を言語化できるようになった方が多いと思っています。研修での学びを専門職として現場での行動にどう繋げていくのか、能動性や主体性を持って、言語化できるようになってほしいです。
そうするとマネジャーとの面談等においても、今とは異なる言語化が起きてくることで、行動が習慣化していくのではないかと考えています。
マネジャーの方からも、「この研修は良い研修だ」という声をいただけています。受講生が就業先企業の課題解決に対して、より強い当事者意識を持って行動できるようになるステップの再現性を今後も高めていきたいです。
堀井講師:研修で目標をつくる中で、この熱量をどれだけ絶やさずに習慣化できるかが重要になると考えています。
目標ややるべき行動を決めるまでの支援をしている企業はたくさんありますが、決めた後の支援をすることにおいては手薄になり、手を引く研修会社もあります。
私たちは、決めた後の支援でナンバーワンを目指しています。
油井様:研修で立てた目標をやり切ってほしいなと強く思っています。やり切ることで初めて見えてくることがあります。立てた目標をちゃんとやり切れるかどうかが、神髄を試されていると思います。
やり切るための支援やツール、一か月後の振り返りなど、接点を持つことが支援として重要だと考えています。これからも、その必要性をわかっていただくための協力体制をつくっていきます。
油井様:従業員エンゲージメントを向上していくために、今コミュニティに注目をしています。「会社に言われたからやっている」「やってほしいとされている」こともありますが、自分たちから横や縦の関係性の中で相談し合う活動をより増やしていきたいと思っています。そうした繋がりの中で、自律的に動くことができる組織を目指していきたいです。
コミュニティの中で助け合いながら、支え合いながら一緒に仕事をしていくことができる状態を作りたいと思います。
堀井講師:自己決定ができる人を増やしていきたいですね。自分で決められると仕事は面白くなり、楽しくなります。自分で決めることの連続によって、仕事を自律的に進めることができると考えています。
そのために、コミュニティを通して、受講生の方々の後押しができるように考え続けていきたいです。
油井様:弊社に必要なリーダーシップということの切り口から、研修の骨子やビジョンを体現されていると感じたので、それを伝えていただきたいと思っていました。
研修という切り口を考えると、まだまだできることがあるのではないかと考えています。通常の研修会社さんではここまでですと言われてしまうようなことも、アンドアと一緒に超えていきたいし、挑戦していきたいです。
また、堀井講師は、研修の中で発する言葉に重みがありつつ、言葉一つ一つがわかりやすいです。また、受講者一人一人と向き合って進めてくださっています。
研修の中でコーチング的な観点での関わりもあり、「何かやりたいけれど、どうやったらいいのかわからない」という受講生や、目標の後押しを必要としている受講生にとっては非常にいい場になっていると感じています。
堀井講師:油井様がおっしゃっていた、変えられるものへの捉え方が変わることで自律的に働ける方々が増えていくプロセスは、多くの会社のモデルになると思います。そのためにも、私たちもずっと挑戦し続けていきたいと思っています。
お二人ともありがとうございました。本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。これからも引き続きよろしくお願いいたします。
スターバックス、学習塾、リクルートを経歴し、大手・ベンチャーのカルチャーを経験。 人材組織開発コンサルティング企業で、自動車メーカー、食品会社、スタートアップ事業で企画、開発、講師を経験。 独自の理論「腹割り対話でつくる組織変革」を提唱。 モットーは「あした、また、がんばろう」と思えるチームを増やすこと。
企業の成長を遂げるためには、パーパス・理念を中心に据えた「チームのリ・ブランディング」が重要です。 本資料では、このリ・ブランディングを効果的に進めるための手法として、個々の違いを新しい価値として活かし、チーム全体のパフ […]
資料内容 「人的資本」や「エンゲージメント」の重要性が高まっている現代。キャリア形成においても、社員一人一人の具体的な方向性が求められています。パーパス浸透施策を通して、社員のパーパスを築く支援をする中で、多くの企業に共 […]
弊社は、貴社の課題に合わせてカスタマイズしたサービスをご用意いたします。
まずは気軽にお問い合わせ・資料請求をお願いいたします。